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2014年8月20日水曜日

ホラー映画とヘビィ・メタル、そしてレイプゾンビ完結記念一挙上映十時間耐 第六回東京電撃映画祭

ホラー映画とヘビィ・メタルの関係性が深い事は、両者の愛好家としてはビールに枝豆の組み合わせが普遍的な物である様に、定番中の定番と言えるのではなかろうか。

ヘビィ・メタルの始祖として知られるBlack Sabbathは、バンド名をマリオ・バーヴァのホラー映画『BLACK SABBATH』(邦題『ブラック・サバス/恐怖!三つの顔』)から命名されたのは有名な話であるし、近年の洋画ホラーのサントラ等はヘビィ系注目バンドのオムニバスと言っても過言では無い。かの名作と名高いダリオ・アルジェント監督の『フェノミナ』において、作中ジェニファーが逃げ惑うシーンに無遠慮にIron MaidenのFlash Of The Bladeが流れた時には業の深さすらも感じたものである。

ヘビィ・ミュージシャンが好きな映画ジャンルに上げるのも、大抵はB級ホラー映画である。
そのB級趣味を自身のビデオ作品にもぶつけるアーティストも少なく無いし、なんならロブ・ゾンビなんてヘビィ・ミュージックのアーティストにして、映画監督でもあるのでまあ趣味に関しては疑う余地が無いだろう。
個人的には本来『マイ・フレンド・メモリー』とか『聖者の眠る街』みたいな、ハンデを抱えながらも友人達と懸命に生きるみたいなヒューマンドラマが好きだったりしたので、「メタルやってる奴は低俗なのしかいねぇのか!」等と憤ったものであるが、考えてもみれば悪魔とか死とかそう言うのを歌ってる人間が、「ハートフルな作品が好きだよ!HAHA!」とか言ってもどちらに対しても説得力皆無なので、まあ仕方の無い事だろう。

本来こう言う事を書いたら何故メタルとホラーなのか?の考察を書くべきなのだろうが、しんどいし答えが出なさそうなので止めておく、第一本題はそこでは無いのだ。

『レイプゾンビ』である。


「メタルやってる奴は低俗なのしかいねぇのか!」と批判した矢先ではあるが、このそれ以上にどうしょうもないボンクラなタイトルを冠した映像作品の完結編に、我々CRIMSON HORNETの楽曲を使って頂いている。


ああ、一応言い訳だけしとくと、ヒューマンドラマは好きなのは変わらないけど、数年前にある友人のバンドを手伝う事になった時に、そいつがホラー映画とかゾンビ映画とかの所謂B級映画マニアだった為に、今じゃB級映画好きですワタシ。(あんまりソイツの影響だとは言いたく無いけどな!)

さてウチが曲を使って頂くに当たって何があったかと言うと、一年程前であろうかニコニコ生放送の公式放送にて、同監督の『華麗なるエロ神家の一族』なるこれまたボンクラなタイトルの映画が放送されており、オレが喜び勇んでツイートしたら、友松監督ご本人からリツイートとリプライを頂き、それが切っ掛けで監督とやり取りさせて頂くようになった。


その後『レイプゾンビ』一作目が放送された際に、「オープニングにメタル使われてるし、ウチの曲も使ってくんねぇかなぁ…」とか思っていたら、友人とツイッターで『STACY』の話している所に監督が入って来られたので、これ幸いにと「機会があれば、いつかウチのバンドの曲も映画に使って下さい」とすこぶるゲスな要求をして、この度めでたく『My Worst Enemy』と『Holocaust 3:16』を使って頂く事が現実となったのである。

そんな訳でタイトルにもある『レイプゾンビ完結記念一挙上映十時間耐イベント 第六回東京電撃映画祭』だが、我々CRIMSON HORNETも2曲演奏させて頂きます。

●場所
阿佐ヶ谷ロフトA
東京都杉並区阿佐谷南1-36-16ーB1
●日時
8/23(土)
19時開演(18時開場)~翌朝5時
●料金
前売¥5000/ 当日¥5500(飲食代別)
『レイプゾンビ4&5(クローン巫女大戦&新たなる絶望)』二枚組DVDを会場にてお渡し!

詳細はこれ以上長くなるのもどうかと思うので、友松直之監督のブログを参照されたし。



監督、先日軽く炎上したのにさらに火事場にガソリンを撒くかのようなコーナーが設けられているが、最近結婚したメンバーの事を思うと若干今後が心配です。

ちなみに、今回はアンプラグドアレンジでやらせて頂く。
デスメタルバンドがアンプラグドとか何処に需要があるのか?って話だが、多分その部分に関しては全員一致で、需要等は無さそうである。なんなら監督にすら疑問を呈された。
ただ、需要に答える事がロックなのか?それに反発するのもまたロックなんじゃないのか?その方が面白いじゃないか!これは妥協じゃなくて挑戦でありロックだ!と言う論理で今回はアンプラグドでやる。(ホントはメンバーの都合と箱的にデスメタルなんてとてもやれそうにないからってのがデカいけどね)
まあ、やると言ったらやるとイベント直前だが宣言しておこう。

映画『レイプゾンビ LUST OF THE DEAD 新たなる絶望』について。
先日、池袋シネマロサにて劇場版を観させて頂いたのだが、観る前は「ホラー映画やアクション映画と言えばメタルだし、エロに関してはメタルゴッドのロブ・ハルフォードがポルノ映画に出てたりしたし、Motley Crueのトミー・リーはプライベートのハメ撮り映像が流出したりしたしエロだってメタルだ!」と言うブログのオチを考えていたんだが、映画を見終わって、その考えを捨てねばならなくなった。
いや、捨てると言うより、この映画自体がそんな単純な論拠では説明出来ない物だと考えたからである。
男女を両側から観察し、神話や進化論や哲学や暴論やトンデモ理論を交え、思考実験を繰り返し、過去の名作への愛情をバラ撒きながら描かれる男女の断絶。そしてその先…。
冷静に考えてみれば感動する要素なんて無い筈なのに、途中泣きそうになるのを堪えてしまう始末。
見終わった後に、すげぇ物を観てしまったと思ったし、これをジャンル別けするのは今のオレじゃ無理だと思ったものである。
まあブログのネタがあるのにアップが遅くなった原因ですな。

自分達の音楽が使われるから言う訳じゃないが、この映画は敢えて薦めたい映画である。
繰り返すが阿佐ヶ谷ロフトA レイプゾンビ完結記念一挙上映十時間耐久イベント 第六回東京電撃映画祭は今週末!
そして、9月にはDVDもリリースされるので、劇場に行ってない方もイベントに参加出来ない方も、乞うご期待である。

KAZZ

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